犬山の読書録

犬山です。心動かされたものについて記録します。

【感想】超動く家にて

http://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488747039

2023年秋の世にも奇妙な物語の原作としてちょっとバズっていたので。かなり良い。朝読書適性本でもあるのでは?

 

・2023年秋の世にも奇妙な物語の原作である「トランジスタ技術の圧縮」が1本目であるのがかなり良かった。この本のことが好きになれそうな気がする。コンセプトもなんとなく匂い立ってくるような感じがする。コレが1本目であることで塁に出られる感じがする。

作品としても読み切り漫画みたいな構成の良さがあった。TVでは大胆に構成を変え、娘を出すことで見通しを良くしてるけど、原作の良さは失われていなかったようには感じた。

 

・表題作はあとがきではミス研なら誰しも思いつく云々と表現されているものの、このネタ密度で読みやすく仕上げられていて、良いものに感じられた。小説でしかできない(他ではやりにくい)ことをやっていて、読めて良かったと思った。オチもほのぼのしていて好き。

 

・エターナル・レガシーはハルコンネンの精っぽい。かなり好きなので漫画でも読んでみたい。うっかりコミカライズされんかな。

 

・全体として、宮内先生の書く明るい話が好きだと思った。あとがきでも暗くするのは簡単で明るくするのは難しいと書いておられたが、それでも。

宮内先生が話を明るくしたときの、人間のからっとした感じや、救いのもたらされ方、前の向き方に好感が持てるんだと思う。